表皮とは、皮膚の最上部表面にあり、外的刺激から肌を守る役割をしています。表皮は、上から角質層、 顆粒層、有棘層、基底層からなっています。
角質層は、表皮の最も外側にある層で、扁平な核のない角質細胞がかさなってできています。正常状態では10〜20%の水分を含んでいます。含まれるNMF(天然保湿因子)は水分保持を、細胞間脂質は角質層から水分が失われていくのを防ぐ働きをもっています。
顆粒層は、扁平・紡錘形をした1〜2層の顆粒細胞からなりたっています。細胞質中にケラトヒラリン顆粒というガラス状の顆粒を含み、紫外線を反射させて肌深部に浸透するのを防ぐ役割をしています。
有棘層は表皮では最も厚い層です。有棘細胞の外面には多くの突起状の棘が出ていて、細胞同士が密接に連絡され栄養分を運ぶリンパ液が流れています。
基底層は表皮の最下層にあり、真皮と接しています。円柱状の基底細胞が1列に並び、新しい細胞が次々に産生されています。基底細胞の間にはメラニン色素を生成するメラノサイトが点在していて、紫外線が当たることでメラニン色素が産生されます。