インフォームドコンセント - 豊胸手術(バッグ使用)
インフォームドコンセントとは、行われる医療に対し、医師の選択した施術、処方などに対しそのメリットとデメリットを説明し、患者さんの了解と同意を得た上で実際の医療行為を行うというものです。当院では、この考えに基づき全ての患者さんに対して、ご説明と施術前の確認、同意書への署名を行います。
施術に関する全ての情報はホジティブ/ネガティブを問わずに、全ての患者さんに公平に情報開示しております。患者さんの知る権利を私たちは最も大切なことだと考えています。
バッグを用いた豊胸の施術に関する説明
治療法の種類
- 生理食塩水バッグ(挿入後に生理食塩水を注入するバッグ)
- ハイドロジェルバッグ(ハイドロジェルの入ったバッグ)
- シリコンジェルバッグ
それぞれの治療法の長所と短所
- 生理食塩水バッグ(挿入後に生理食塩水を注入するバッグ)
折りたたんで挿入するため傷が1.5cm程度で済みます。安全性が高いが、触った感じは最も劣ります。 - ハイドロジェルバッグ(ハイドロジェルの入ったバッグ)
挿入に対して3-4cm程度の傷ができます。安全性は生理食塩水とほぼ同等です(ハイドロジェルは水90%にムコ多糖類10%からできています)。触った感じは生理食塩水バッグに勝ります。 - シリコンジェルバッグ
挿入に際して3-4cm程度の傷ができます。中身のシリコンジェルが漏出して長期間放置すると危険なため、半年に一度程度の検診が必要です。触った感じは一番自然です。
それぞれに表面が滑らかなスムーズサーフェイストと表面がザラザラしたテクスチャードのバッグがあります。テクスチャードの方がスムーズサーフェイストより、硬くなる確立が少ないためテクスチャードを使用しております。
切開部位(バッグをどこから挿入するか)
- 乳輪
- 乳房下
- 腋の下
どの層に挿入するのか
- 乳腺下
- 大胸筋下
もっとも適していると思われる治療法
- 切開部位=腋窩切開
- 挿入する層
皮下脂肪・乳腺の厚みがある程度ある方、乳房が下垂気味の方=乳腺下
皮下脂肪乳腺の厚みがまったくない方=大胸筋下
バッグの種類
- 触った感じを最重視する方=シリコンジェルバッグ+半年ごとの検診
- 安全性を重視される方=ハイドロジェルバッグ
- 特殊な形状のバッグが必要な方=生理食塩水バッグ
最も適していると思われる治療法の苦痛及びデメリット
- 手術中の痛み:静脈麻酔に局所麻酔を併用しますので寝ている間に手術は終わり目がさめていきなりいたむことはありません。
- 術中出血量が多い場合ドレーンを留置します。ドレーンを留置した場合、抜去できるまでのまでの期間(通常2,3日)は、毎日通院が必要です。
- 術後3ヶ月入念なマッサージが必要です。
- 形、触った感じが自然な感じで整うのに3ヶ月程度必要です。
術中/術後の症状は個人差があり、全ての方にあてはまるものではありません。しかし、公平な情報開示の思想に基づき、考えうる状況を全て開示しています。個々の患者さんの状況については、当ページで情報開示される「基本情報」の他、担当の医師より、あなたご自身の状況をきちんとお伝えします。
合併症
- 術後疼痛:処方される消炎鎮痛剤でコントロールが可能です。
- 腫れ・内出血:2-3週間で消失します。
- 感染症:術中術後の抗生剤使用、適切な消毒によりまれです。バッグ除去手術が必要です。再手術は6ヶ月以上後になります。
- 血腫、セローマ:ドレーン留置によりまれです。穿刺吸引・血腫除去手術が必要です。
- バッグの破裂:まれです。バッグの入れ替えの手術が必要です。
- 乳房が硬くなることがあります。BakerI度(全く自然)、II度(少し硬い)、III度(硬い)、IV度(硬くて変形を伴う)
- バッグを外から触れる。
- バッグの露出。
- 一時的な知覚麻痺・知覚過敏。
- 一時的な腋窩皮膚の引きつれ。
- 左右差、変形。左右差、変形のある患者さんは、手術によりこれが強調されることがあります。
- 肥厚性瘢痕(目立つ傷痕)、ケロイド。
術中/術後の症状は個人差があり、全ての方にあてはまるものではありません。しかし、公平な情報開示の思想に基づき、考えうる状況を全て開示しています。個々の患者さんの状況については、当ページで情報開示される「基本情報」の他、担当の医師より、あなたご自身の状況をきちんとお伝えします。
手術前に知っておきたいこと
- 治療後徐々に吸収されていき元の形に戻ります。
- 完全に吸収されるまでの期間はおよそ1年6ヶ月程度ですが、多少個人差があります。又、ヒアルロン酸の吸収の程度と再注入の時期の判断は患者さんの主観に負うところが大きい為、効果持続期間を保証することができません。
6ヶ月から9ヶ月ほどで再注入ご希望される方が多くみられます。
術後の通院治療
- 術後1日目(必須)。
- 手術後2~3日は、溜った血を抜くために管(ドレーン)を入れることがあります。ドレーンが入った場合、抜けるまで毎日通院してください。
- 抜糸は7日目に行い、そのあとは傷の赤みが取れるまでテープを貼ってもらいます。
- ドレーンが抜けたらシャワーを、また1週間目より入浴しても構いません。
- 手術後7日より、マッサージを開始してもらいます。マッサージのやり方、回数、期間はその都度医師・看護婦より説明がありますが、これはできるだけ軟らかくして自然な胸を作る為に、極めて大切ですので、必ず行って下さい。
- 通院はその都度指示をしますが、1ヶ月を過ぎても3ヶ月までは最低1ヶ月に1回、受診してください。
- 激しいスポーツは3週間はなさらないで下さい。
- 傷痕の硬さ、赤みが落着くには平均3~6ヶ月かかります。
- 術後注意すべき点などは、その都度医師、看護婦から説明がありますが、それらの事項は必ず守ってください。
- 手術に関して異常あるいは不明な点が生じた場合はただちに来院していただければ、当院はそれに関してでき得る処置を施します。
- 上記の事項が十分に守られない場合は、当院としましては責任を負いかねます。